経験の伝え方で差がつく。
法人営業からM&A仲介への転職は、求人によって可能です。大切なのは営業成績だけでなく、経営者との対話や案件を進める力を説明することです。
ただし、M&A仲介は単なる高単価の法人営業ではありません。財務の理解や守秘義務への意識も必要です。そこで、採用側に伝える材料と、応募前の確認事項を整理します。
法人営業の経験はM&A仲介で評価される?
結論からいうと、法人営業の経験は応募時の強みになり得ます。特に、経営者との折衝や長期案件の推進経験は接点があります。
ただし、一般の法人営業とM&A仲介では、取引の意味が違います。会社や事業の将来に関わるため、慎重な情報管理も求められます。
| 法人営業の経験 | M&A仲介で説明できる強み | 追加で準備したいこと |
|---|---|---|
| 経営者への提案 | 意思決定者との対話・信頼形成 | 事業承継や財務の基礎知識 |
| 新規開拓 | 見込み客の発掘・接点づくり | 拒否を受けたときの対応 |
| 複数部署との調整 | 利害の異なる相手との合意形成 | 秘密情報の扱い |
| 長期商談 | 進捗管理・条件整理・粘り強さ | M&Aの各工程への理解 |
※スマートフォンでは表を横にスクロールできます。内容は一般的な比較で、企業や求人によって異なります。
元人事の視点:「営業が得意です」だけでは判断材料が足りません。誰の課題を聞き、何を提案し、どう合意に至ったかまで伝えましょう。
仕事内容の違いは、M&A仲介とFASの比較記事で確認できます。まず職種を理解すると、志望動機にも説得力が出ます。
営業実績を職務経歴書でどう見せる?
まず、売上金額だけでなく、目標達成までの行動を整理します。営業成績が高くても、再現性が説明できなければ選考で伝わりにくいためです。
- 営業対象を具体化する業界、企業規模、担当者の役職、顧客数を記載します。
- 扱った案件の難しさを示す検討期間や決裁者の数など、商談の特徴を整理します。
- 成果と工夫をセットで書く達成率と、提案内容を変えた理由などを説明します。
- 顧客への配慮を言語化する不利益やリスクも伝えた経験があれば具体的に示します。
書き方の例(架空):製造業の法人顧客を担当。経営者との月次面談で設備投資の課題を聞き、複数案を比較したうえで提案しました。
結果として、年間目標を112%達成。価格だけでなく、導入後の運用負担も説明しました。
なお、実績が小さい場合も工夫を省かないでください。企業が知りたいのは、数字の大きさだけではありません。
書類の基本構成は、コンサル転職の職務経歴書も参考になります。
面接で聞かれやすい4つの質問と答え方
面接では、M&Aという仕事をどこまで理解しているかが重要です。そこで、営業経験との接点を説明できるようにしましょう。
なぜ現在の法人営業ではなくM&Aなのか?
「年収を上げたい」だけでは動機が弱く見えます。例えば、経営者が抱える事業承継や成長課題に関心を持った経験を話します。
案件が長期化しても取り組めますか?
大型の意思決定には時間がかかります。そのため、過去に検討期間の長い案件を管理した経験が役立ちます。
意見が対立した場面ではどう動きましたか?
一方の希望を押し通した事例より、双方の事情を整理した行動を説明します。ただし、M&A仲介では利益相反への理解も必要です。
財務知識が不足している点をどう補いますか?
知らないことを隠す必要はありません。財務三表の学習計画に加え、専門家へ確認する姿勢を伝えます。
回答例(架空):「法人営業では、企業の経営課題を聞き、複数の関係者と調整してきました。今後は事業承継など、より経営判断に近い課題を支援したいと考えています」
ただし、実際に経験していない経営支援を行ったように話すのは避けましょう。
求人票で見落としたくない条件
M&A仲介を目指す場合、年収だけで会社を決めない方が安全です。案件開拓の方法や、入社後に任される範囲によって働き方が変わるためです。
新規開拓の方法
電話・紹介・金融機関連携など、案件獲得の経路を確認します。
案件の担当範囲
開拓から成約まで一貫担当か、分業体制かを確認します。
研修と同席体制
財務・法務の学習、先輩との商談同席の有無を聞きます。
報酬と評価制度
固定給、歩合の計算方法、支給時点、未成約時の評価を確認します。
また、中小企業庁はM&A仲介の広告・営業や利益相反に関する規律を示しています。仕事選びでは、成約件数だけでなく顧客への説明姿勢も確かめましょう。
中小企業庁「中小M&Aガイドライン」も参考になります。
法人営業からの転職を準備する順番
焦って応募数を増やす前に、採用で伝える材料を揃えます。最初に確認したいのは、過去の商談経験と希望する仕事の一致度です。
- 職務経験を棚卸しする担当顧客・案件・数字・行動を記録します。
- M&A仲介の業務を理解する案件獲得からクロージングまでの流れを調べます。
- 応募条件を比較する営業経験年数、財務知識、教育体制を確認します。
- 面接用のエピソードを選ぶ信頼形成・交渉・失敗からの学びを各1件用意します。
- 条件面を確認して応募する固定給と成果報酬に加え、担当案件や勤務地を比較します。
さらに、選考の途中でも実際の担当業務を質問しましょう。疑問が残ったまま入社すると、期待していた仕事とのずれが起こり得ます。
法人営業からM&A仲介への転職でよくある質問
無形商材の営業経験でなければ難しいですか?
必ずしもそうではありません。顧客との関係づくりや長期案件の経験は説明できます。ただし、募集要件に営業分野の指定がある場合は従ってください。
財務資格がなくても応募できますか?
応募条件次第です。資格より営業経験を重視する求人もあります。ただし、財務三表の基本は学んでおく方がよいでしょう。
20代の営業経験だけでも応募できますか?
若手を対象とした求人例もあります。一方、一定の実績や経験年数を求める企業もあるため、個別の応募条件を確認してください。
営業成績が平均的でも可能性はありますか?
一律に不可能とはいえません。案件を進める工夫や、顧客に向き合う姿勢を具体的に整理しましょう。
法人営業の経験がM&Aで生かせるか相談したい方へ
NewMAはM&A・コンサル領域を扱う転職支援サービスです。業界経験者による職務経歴書・面接のサポートを公式サイトで案内しています。
NewMAの無料キャリア相談を確認する →対象の目安は24〜34歳で、M&Aやコンサルへの転職を検討する経験者です。求人紹介・転職決定を保証するものではありません。申込後は案内に沿って連絡確認などに対応してください。
まとめ|法人営業からM&A仲介へ転職で大切なこと
法人営業からM&A仲介へ転職する際は、売上実績だけに頼らないことが大切です。まずは提案の過程や顧客との関係づくりを整理しましょう。
さらに、案件の難しさや会社の体制も比較してください。採用側が求める経験と、入社後の仕事内容が一致するかを確認してから応募するのがおすすめです。
営業経験を活かした転職を具体的に考える
法人営業の経験を整理できたら、仕事との相性や相談先も確認しておきましょう。
