退職届の書き方は、必要な項目を正しい順番で記載すれば難しくありません。まず、会社指定の書式があるか確認してください。
「退職届には何を書けばよいのか」
「手書きとパソコンのどちらが正しいのか」
初めて作成する場合は、日付や宛名で迷いやすいものです。また、退職願との違いが分からない人も少なくありません。
この記事では、退職届の書き方と例文テンプレを解説します。さらに、提出前の確認項目も元人事の視点でまとめました。
退職届の書き方|そのまま使える例文テンプレ
まず、会社指定の書式がない場合は、次のテンプレートを使用できます。ただし、退職日と提出日は必ず実際の日付へ変更してください。
退職届 私儀 このたび、一身上の都合により、 令和〇年〇月〇日をもって退職いたします。 令和〇年〇月〇日 株式会社〇〇 代表取締役 〇〇 〇〇 殿 〇〇部〇〇課 〇〇 〇〇 印
退職届の書き方で必要な7項目
最初に、用紙の上部へ「退職届」と書きます。また、「退職願」と混同しないよう注意してください。
次に、「私儀」または「私事」と記載します。なお、一般には行の下部へ配置します。
また、一般的な自己都合退職では、「一身上の都合により」と簡潔に書きます。
最終出勤日ではなく、雇用契約が終了する日を記載します。
さらに、会社へ手渡す日、または郵送する日を記載します。ただし、未来の日付にはしないでください。
そのうえで、会社名と代表者の役職・氏名を書きます。会社指定の提出先がある場合は、その指示を優先します。
最後に、所属部署と氏名を正式名称で記載します。また、押印の要否は会社の書式を確認してください。
退職届と退職願の違い
退職届と退職願は、表題だけで機械的に決まるわけではありません。実際には、本文の表現や提出時のやり取りも判断材料になります。
| 書類 | 一般的な意味 | 文末の例 |
|---|---|---|
| 退職願 | 会社との合意による退職を申し込む | 「退職いたしたく、お願い申し上げます」 |
| 退職届 | 本人が辞める意思を明確に通知する | 「〇月〇日をもって退職いたします」 |
なお、厚生労働省は、確実に一定の日で退職したい場合、退職意思を明確に記載した退職届を提出する方法を案内しています。
退職届の退職理由は「一身上の都合」でよい?
まず、本人の希望による一般的な自己都合退職なら、詳しい事情を書かず「一身上の都合により」とする方法が一般的です。
また、会社への不満、上司への批判、ハラスメントの詳しい経緯を退職届へ長く書く必要はありません。そのため、必要な証拠や申告は別に整理しましょう。
会社から退職を勧められた場合は急いで書かない
一方、退職勧奨、契約条件の大幅な変更、ハラスメントなどが関係する場合は注意が必要です。
その状況で「一身上の都合」と書くと、後から退職の経緯について認識が食い違う可能性があります。そこで、署名する前に労働局やハローワークへ相談してください。
退職届は手書きとパソコンのどちらがよい?
まず、会社指定の書式がある場合は、その形式を使います。指定がなければ、手書きとパソコン作成のどちらも選択肢です。
| 作成方法 | 向いている状況 | 注意点 |
|---|---|---|
| 手書き | 会社の慣習が手書き、指定用紙がない | 黒い消えないペンを使い、書き損じは作り直す |
| パソコン | 読みやすさを優先、郵送やデータ保存をする | 氏名の署名や押印について会社ルールを確認する |
退職届の書き方で確認したい用紙・ペン・印鑑
- A4またはB5の白い用紙を使用する
- 手書きなら黒のボールペンや万年筆を使う
- 鉛筆や消せるボールペンは避ける
- 修正液や修正テープを使わず、書き直す
- 押印は会社指定の書式や就業規則を確認する
日付を間違えないための提出時期
日付欄の書き方|退職日と提出日の違い
ここで、退職日は会社との雇用契約が終了する日です。一方、提出日は退職届を会社へ渡す日です。
3月31日付で退職し、3月1日に提出する場合、本文の退職日は「3月31日」、氏名の上に記載する提出日は「3月1日」です。
無期雇用は原則2週間前の申入れ
なお、期間の定めがない労働契約では、民法627条により原則として2週間前の申入れで終了するとされています。
ただし、円滑な引き継ぎのため、就業規則の提出期限も確認しましょう。有期契約では扱いが異なるため注意が必要です。
退職届の書き方でよくある間違い
- 文末で退職願と退職届の表現が混ざっている
- 最終出勤日を退職日として記載している
- 会社名や代表者名を省略している
- 詳しい不満や感情的な文章を書いている
- 提出日を記載していない
- 会社都合の可能性があるのに自己都合と断定している
- 会社指定の書式を確認していない
退職届の書き方を確認する提出前チェックリスト
- 表題が「退職届」になっている
- 退職理由を簡潔に記載した
- 退職日と提出日を区別した
- 会社名と代表者名を正式名称で書いた
- 所属部署と氏名を記載した
- 会社指定の用紙や提出方法を確認した
- 提出前にコピーまたは写真を保存した
郵送・封筒・受取拒否は別記事で確認
ここでは、退職届の書き方とテンプレートに内容を絞っています。そのため、郵送や封筒の詳細は目的別の記事で確認してください。
退職届の書き方に関するよくある質問
退職届は横書きでも問題ありませんか?
まず、会社指定がなければ、縦書き・横書きのどちらも使われます。ただし、指定用紙がある場合はその形式を優先してください。
退職届に詳しい退職理由を書く必要がありますか?
また、一般的な自己都合退職では、「一身上の都合により」と簡潔に記載します。一方、会社都合の可能性がある場合は、提出前に専門窓口へ相談してください。
退職届はメールやチャットだけでもよいですか?
ただし、退職意思の伝達方法は個別事情によって判断されます。そのため、会社指定の方法を確認し、書面でも提出する方法が無難です。
会社が退職届を受け取らない場合はどうしますか?
一方、無期労働契約では、会社が認めないと言っても、退職の申入れから原則2週間で契約が終了するとされています。必要に応じて、郵送記録や内容証明も検討してください。
提出した退職届を撤回できますか?
なお、退職意思の内容や会社の承諾状況によって扱いは異なります。明確な退職通知を撤回するには、会社の同意が必要になる場合があります。
まとめ|退職届の書き方は短く明確にする
結論として、退職届の書き方で重要なのは長い説明ではありません。つまり、退職意思と退職日を明確に記載することが大切です。
- 会社指定の書式を最初に確認する
- 自己都合なら理由は簡潔に書く
- 退職日と提出日を分けて記載する
- 会社名・代表者名・所属・氏名を書く
- 会社都合の可能性がある場合は急いで署名しない
- 郵送や受取拒否は状況別記事で確認する
最後に、退職届の書き方をもう一度確認しましょう。まず、本文のテンプレートをコピーしてください。そのうえで、日付、会社名、代表者名、所属部署、氏名を書き換えます。
公的情報・参考資料:厚生労働省「退職、解雇、雇止めなど」
※本記事は一般的な退職届の書き方を解説しています。有期契約、退職勧奨、ハラスメント、未払い賃金などが関係する場合は、労働局、ハローワーク、弁護士などへご相談ください。情報確認日:2026年7月24日。


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