年収より先に適性を確認。
M&A仲介に向いている人は、相手の事情を聞きながら、長い案件を進められる人です。営業力だけでなく、調整力や誠実な説明も求められます。
一方、高い目標に挑戦する働き方が合わない人もいます。適性は性格だけでは決まりません。そこで、仕事内容との相性を具体的な行動から確認します。
M&A仲介に向いている人の特徴5つ
最初に、向いている人の傾向を確認します。ただし、すべてに当てはまる必要はありません。未経験から伸ばせる力もあります。
- 相手の話を最後まで聞ける経営者の希望を急いで決めつけず、背景まで質問できます。
- 数字と信頼の両方を大切にする成果目標を意識しながら、不利益も説明できます。
- 情報管理を徹底できる会社の機密情報を扱うため、共有範囲に注意できます。
- 長い案件でも行動を続けられるすぐに結果が出ない局面でも、連絡や調整を継続できます。
- 学び続けることを負担に感じにくい財務、契約、業界動向などを必要に応じて学べます。
元人事の視点:「話がうまい」より「相手の判断に必要な情報を整理できる」ことが重要です。商談が得意でも、強引な進行は適性の証明にはなりません。
M&A仲介に向いていない人の傾向
向いていない傾向があるからといって、即座に不採用になるわけではありません。ただし、入社後の負担が大きくなる場合があります。
結果がすぐ出ないと強い苦痛を感じる
案件の検討が長期化することもあります。短期間の達成感だけを求めると負担になる場合があります。
新規開拓をほとんどしたくない
職種によっては電話や紹介先への営業活動が必要です。開拓方法を確認しましょう。
相手の事情より成約を優先してしまう
M&Aは経営者や従業員の将来に関わります。慎重な意思決定を尊重する姿勢が必要です。
休日・業務時間の予測を最優先したい
案件の重要局面では調整が増える場合があります。ただし、会社や分業体制で差があります。
一方、これらの不安がある場合でも、分業体制のある会社なら働きやすいことがあります。そのため、自分を一言で「向いていない」と決める必要はありません。
性格診断より有効な適性チェック
次の質問に、実際の経験を思い出しながら答えてみてください。点数を競うものではなく、仕事との相性を考える材料です。
| チェック項目 | 自分に確認すること |
|---|---|
| 対話 | 相手の本音を聞くために質問を工夫した経験はあるか |
| 継続 | 成果が出ない時期に、行動を見直して続けたことはあるか |
| 調整 | 複数の関係者が異なる希望を持つ場面で対応したか |
| 倫理 | 売上に不利でも、顧客へリスクを説明した経験はあるか |
| 学習 | 未知の業界や数字を自分から学んだ経験はあるか |
| 働き方 | 目標管理と変動する仕事量を受け入れられるか |
※スマートフォンでは表を横にスクロールできます。内容は一般的な比較で、企業や求人によって異なります。
例えば、顧客に商品の導入を見送るよう勧めた経験も材料になります。自社に不利な提案でも、顧客の利益を守った行動だからです。
なお、自己評価だけで合否は決められません。求人ごとの担当業務と、採用側が期待する経験を照らし合わせましょう。
ミスマッチを防ぐ求人・面接での質問
仕事内容や評価制度を理解せずに転職すると、期待とのずれが起きやすくなります。そこで、面接では以下を確認してください。
- 開拓と成約支援の比率入社後は新規開拓が中心か、既存案件の進行も担うか。
- 商談・案件の担当数同時に何件ほどを担当するか。分業はあるか。
- 教育と専門家の支援法律・会計の疑問を誰に相談できるか。
- 評価制度売上以外の顧客対応や行動をどう評価するか。
- 顧客保護のルール守秘義務、利益相反、説明責任について社内ルールはあるか。
また、中小企業庁のガイドラインでは、仲介者の利益相反への対応や営業・広告のあり方が示されています。業務の姿勢を確認する手がかりになります。
中小M&Aガイドラインもあわせて参照してください。
経験別に考える向き・不向き
法人営業経験者は、人との接点を築く力が役立つ場合があります。しかし、営業成績だけで適性を判断することはできません。
法人営業・金融営業の経験者
経営者との商談、長期の案件管理、条件交渉の経験は接点があります。ただし、M&A特有の手続きや情報管理を学ぶ必要があります。
経営企画・コンサルの経験者
事業分析や経営課題の整理が得意なら強みになります。一方、新規開拓への適性は別に確かめる必要があります。
経理・財務・監査の経験者
分析力を生かすならFASやFAも選択肢です。したがって、仲介に絞る前に職種の違いを確認しましょう。
詳しくはM&A仲介とFASの違いで整理しています。
M&A仲介の適性に関するよくある質問
話すのが得意でなくてもM&A仲介に向いていますか?
可能性はあります。流ちょうに話す力だけでなく、質問する力や丁寧に聞く力も重要です。ただし、提案や交渉があるため対話は避けられません。
ノルマが苦手なら向いていませんか?
目標の設定方法によります。数字の管理を強く求める求人もあります。具体的な評価制度を確認して判断してください。
簿記や金融資格がないと不利ですか?
資格の要否は募集条件によります。未経験者向けの求人でも、財務や業界知識を学ぶ姿勢は必要です。
年収が高いことだけを理由に目指してよいですか?
動機の一つとして自然ですが、報酬が変動する可能性や案件の責任も確認しましょう。高収入の広告だけで判断しないことが大切です。
自分に合うM&Aの仕事を客観的に確認したい方へ
NewMAは、M&A業界経験者による支援と、求人票に出にくい情報の提供を公式サイトで案内しています。職種との相性を確認する相談先の一つです。
NewMAの無料キャリア相談を確認する →対象の目安は24〜34歳で、M&Aやコンサルへの転職を検討する経験者です。求人紹介・転職決定を保証するものではありません。
まとめ|M&A仲介に向いている人で大切なこと
M&A仲介に向いているかどうかは、営業の得意不得意だけでは決まりません。まず、対話・調整・学習・情報管理の経験を振り返りましょう。
そのうえで、実際の開拓方法や評価制度を確認してください。自分の経験と会社の仕事が合うかが、入社後の納得感につながります。
適性を確認した後の次の一歩
向いている特徴があっても、実際の働き方や報酬制度の確認は欠かせません。
