退職日を決めるとき、「月末と月途中のどちらがいいのか」と迷う人は多いです。退職日によって、社会保険料や給与の扱いが変わることがあるためです。
主に変わるのは、社会保険料の扱い、次の会社までの保険・年金の手続き、最後の給与や賞与です。社会保険や税金の細かな扱いは、加入している制度や個人の状況によって異なります。最終的には会社の人事担当者や、年金事務所・市区町村の窓口で確認するようにしてください。
退職日を月末にするか月途中にするかで変わること
退職日で主に影響を受けるのは、次の3つです。
- 健康保険・厚生年金の保険料の扱い
- 次の会社に入るまでの間の保険や年金の手続き
- 最後の給与や賞与、有給休暇の消化
とくに、退職後すぐに次の会社へ入社するのか、しばらく期間が空くのかで、考え方が変わります。
社会保険料の一般的な仕組み
健康保険や厚生年金の資格は、一般的に退職日の翌日に失われます。保険料は月単位で計算され、資格を失った日の属する月の前月分までが会社の保険料の対象になるのが基本的な仕組みです。
| 退職日 | 一般的な扱いのイメージ |
|---|---|
| 月末(例:3月31日) | 資格を失うのは翌月1日。退職した月の分まで会社の社会保険料がかかる |
| 月途中(例:3月20日) | 資格を失うのは退職日の翌日。退職した月の分は会社の社会保険料がかからない |
月途中に退職すると、会社で払う保険料が1か月分少なくなる場合があります。ただし、その月は国民健康保険や国民年金に自分で加入し、保険料を払う必要が出てくることがあります。手取りが増えるとは限らない点に注意しましょう。
また、住民税の徴収方法も退職の時期によって変わることがあります。
次の会社への入社日との関係
退職日の翌日に次の会社へ入社する場合は、保険の空白期間がほとんどありません。月末退職・翌月1日入社のように、切れ目なくつながる日程にすると手続きが少なくなります。
入社日が月の途中の場合は、入社日の前日を退職日にすると、保険の空白期間を作らずに済みます。
一方で、退職から入社まで期間が空く場合は、その間の健康保険と年金の手続きが必要です。空白期間がある場合は、退職前に健康保険をどうするか決めておくと慌てずに済みます。退職後の手続き全体は、急な退職後に必要な手続き・お金のガイドで詳しく解説しています。
給与・賞与・有給で確認したいこと
給与の締め日と支払日
最後の給与がいつ、どの期間分支払われるかは、会社の締め日によって変わります。月途中で退職すると、最後の給与が日割りになることが多いため、金額の目安を確認しておきましょう。
賞与の支給日と在籍条件
賞与は、「支給日に在籍していること」を条件にしている会社が多いです。支給日の直前に退職日を設定すると、賞与を受け取れないことがあります。就業規則や賃金規程で条件を確認してください。
有給休暇の残日数
もし、有給休暇が残っている場合は、最終出社日の後に有給を消化し、その最後の日を退職日にする方法が一般的です。また、有給の日数によって退職日が月をまたぐこともあるため、早めに残日数を確認しておきましょう。
消化の日程と引き継ぎの予定は、退職を伝えるときに上司と一緒に決めておくと、後から日程がずれにくくなります。
退職日を決める順番
- 次の会社の入社日を確認する(決まっていれば)
- 就業規則で退職の申し出期限と賞与の条件を確認する
- 有給休暇の残日数から、最終出社日と退職日を逆算する
- 保険の空白期間が出るかどうかを確認する
- 上司と相談して、引き継ぎの期間を含めて退職日を決める
会社との調整では、自分の希望日と、その理由を具体的に伝えると話が進みやすくなります。退職時に受け取る書類もあわせて確認しておくと、手続きの漏れを防げます。
月末退職と月途中退職が向いているケース
どちらの退職日がよいかは、次の予定によって変わります。一般的な考え方を整理すると、次のようになります。
| 状況 | 検討しやすい退職日 |
|---|---|
| 翌月1日に次の会社へ入社する | 月末退職にすると、保険が切れ目なくつながりやすい |
| 月の途中から次の会社へ入社する | 入社日の前日を退職日にすると空白が生じにくい |
| 退職後しばらく休む・転職活動をする | 保険や年金の手続きと保険料を比べて決める |
| 賞与の支給日が近い | 支給日の在籍条件を確認してから決める |
保険料だけを理由に退職日を決めると、賞与や有給の扱いで損をすることもあります。いくつかの条件を並べて、総合的に判断しましょう。
まとめ|退職日は入社日と保険・賞与の条件から決める
退職日を月末にするか月途中にするかで、社会保険料の扱いや、保険・年金の手続きが変わることがあります。月途中の退職で会社の保険料が減っても、自分で国民健康保険などに加入する必要が出る場合があります。
退職日は、次の会社の入社日、賞与の支給条件、有給の残日数を確認したうえで、会社と相談して決めましょう。制度の細かな扱いは、会社や公的な窓口で確認するのが確実です。

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