ボーナスの前に退職を伝えたら、査定で減らされるのではと心配していませんか。実際に、退職を伝えたあとに支給額が減ったという人もいるでしょう。
退職を伝えたことでボーナスが減額されるかは、会社の賃金規程と査定の仕組みによって変わります。そのため、まずは賞与の支給条件と査定の対象期間を確認することが大切です。そこで、減額が起きる仕組みと、確認すべきことを整理しました。
退職でボーナスが減額される仕組み
賞与は、給与と違い、支給の有無や金額を会社が規程で決めていることが多いものです。そこで、まずは次の3つを確認しましょう。
| 確認すること | 内容 |
|---|---|
| 支給日在籍要件 | 支給日に在籍している人だけに支給するという決まり |
| 査定の対象期間 | どの期間の働きを評価して金額を決めるか |
| 賞与の性質 | 過去の働きへの対価か、将来への期待も含むか |
このように、賞与の決まり方は会社ごとに違います。つまり、同じ「退職予定」でも、扱いが変わることがあるのです。
将来への期待分が含まれる場合
賞与には、これからも働いてもらうことへの期待が含まれると考える会社もあります。その場合、退職予定の人の支給額を一部減らす扱いが、規程に定められていることもあります。ただし、減額の規定があっても、常に有効とは限りません。規程の内容や減額の理由、個別の事情によって判断が分かれます。
査定の評価が下がる場合
一方で、退職を伝えたことだけを理由に、査定期間の評価を大きく下げるのは別の問題です。査定期間の働きと関係のない減額が行われた場合は、説明を求めてよいでしょう。
確認したい書類
- 就業規則と賃金規程(賞与の項目)
- 雇用契約書や労働条件通知書
- 過去の賞与の明細
就業規則に賞与の定めを置く場合のルールは、労働基準法に書かれています。条文はe-Gov法令検索の労働基準法で確認できます。
特に、賃金規程に「支給日に在籍していること」「退職予定者は減額する」などの記載がないかを確認しましょう。
ボーナスが減額されたときの確認の手順
- 賞与明細で、前回との差を確認する
- 賃金規程で、支給と減額の条件を確認する
- 人事に、減額の理由と計算の根拠を聞く
- やり取りを、メールなど記録が残る形で残す
人事への聞き方の例
「今回の賞与について、支給額の算定根拠を教えていただけますか。」
「賃金規程のどの条項に基づくものか、確認させてください。」
このように、感情的にならず、根拠を聞く形で確認するのが大切です。
減額を避けるための伝える時期
減額が心配な場合は、退職を伝える時期を考える方法もあります。例えば、支給日を過ぎてから伝えるという考え方です。
とはいえ、支給日の直後に伝えると、職場の印象に影響することもあります。満額を受け取る日程の組み方は、ボーナスをもらってから辞めるタイミングで紹介しています。
また、退職日を月末にするか月途中にするかでも、賞与や保険の扱いが変わります。詳しくは退職日を月末と月途中のどちらにするかを参考にしてください。
退職とボーナスでよくある質問
退職を伝えたら、ボーナスはゼロになる?
支給日に在籍していれば、ゼロになるとは限りません。ただし、規程によって扱いが違うため、確認が必要です。
納得できない場合はどこに相談する?
社内で解決しない場合は、労働局などの公的な相談窓口を使う方法があります。
転職先の賞与はどう確認する?
転職先の賞与は、算定の基準を内定時に確認しておきましょう。確認の仕方は賞与○か月の表記の読み方で解説しています。
退職を伝える前に準備しておくこと
ボーナスの減額が心配な場合は、退職を伝える前に次のことを準備しておきましょう。
- 賃金規程の賞与の項目を読んでおく
- 過去の賞与の明細を手元に残す
- 査定期間の自分の実績をまとめておく
特に、実績をまとめておくと、評価について話し合うときの材料になります。そのため、数字や具体的な成果を書き出しておきましょう。
また、退職の意思を伝える相手と時期も考えておきます。例えば、直属の上司に先に伝え、そのあとで人事に伝えるのが一般的な流れです。
とはいえ、ボーナスのために退職を先延ばしにしすぎると、転職先の入社日に影響することもあります。つまり、賞与と入社日の両方を考えて、日程を決めることが大切です。
なお、転職先には、入社日の希望を早めに相談しておきましょう。そうすれば、無理のない日程を組みやすくなります。
このように、伝える前の準備で、減額への不安を小さくできます。
賞与の扱いは、会社によって大きく違います。そのため、ほかの人の話をそのまま当てはめず、自分の会社の規程を確認しましょう。分からない点は、早めに人事に聞いておくと安心です。また、確認した内容はメモに残しておきましょう。後で話し合うときに役立ちます。焦らず、順番に確かめていきましょう。
まとめ|退職でボーナスが減額されたら規程と根拠を確認する
- 減額されるかは、賃金規程と査定の仕組みによって変わる
- 支給日在籍要件、査定期間、賞与の性質を確認する
- 減額されたら、人事に算定の根拠を聞く
- 心配な場合は、退職を伝える時期も考える

コメント