退職を伝えたら、上司から「給料上げるから残ってほしい」と言われた。そんな場面で、どうするべきか迷う人は多いでしょう。
退職の引き止めで給料上げると言われても、それだけで残ると決めないことが大切です。なぜなら、辞めたいと思った理由が給料以外にある場合、同じ悩みが続くからです。そこで、残るか辞めるかを判断する軸を整理しました。
退職の引き止めで給料上げると言われる理由
会社にとって、社員が辞めることは大きな負担になります。例えば、次のような理由で引き止めることがあります。
- 新しい人を採用して育てるには費用と時間がかかる
- 担当している仕事を引き継げる人がいない
- 職場の人手が足りなくなる
つまり、給料アップの提示は、会社がそれだけ必要としているという意味でもあります。とはいえ、提示の背景には会社側の事情もあることを知っておきましょう。
残るか辞めるかを判断する3つの軸
1. 辞めたい理由は給料だけか
まず、辞めたいと思った理由を書き出してみましょう。理由が給料だけなら、給料アップで解決する可能性があります。
一方で、人間関係や仕事内容、働き方が理由なら、給料が上がっても悩みは残ります。
2. 提示された条件は書面で確認できるか
次に、提示された条件が正式なものかを確認しましょう。口頭の約束だけで、実際には給料が上がらないケースもあるため注意が必要です。なお、書面の決まりは厚生労働省の労働条件明示ルールの案内で確認できます。
3. 転職先の条件と比べてどうか
さらに、転職先の条件と冷静に比べます。給料だけでなく、仕事内容や将来の伸びしろも含めて考えましょう。
| 比べる項目 | 今の会社(提示後) | 転職先 |
|---|---|---|
| 給料 | 〇〇 | 〇〇 |
| 仕事内容 | 〇〇 | 〇〇 |
| 働き方・休日 | 〇〇 | 〇〇 |
| 辞めたい理由の解決 | 〇〇 | 〇〇 |
給料アップで残る場合の注意点
残ると決めた場合は、次の点に気をつけましょう。
- 昇給の時期と金額を書面で確認する
- 退職の話をした後の、職場での立場を考えておく
- 辞めたい理由のうち、給料以外の点も上司と話し合う
特に、一度退職を伝えると、周りとの関係が少し変わることもあります。そのため、残ると決めたら、仕事で信頼を取り戻す姿勢が大切です。
辞めると決めている場合の断り方
転職先が決まっていて、辞める意思が固い場合は、はっきり断りましょう。
断り方の例
「評価していただき、本当にありがとうございます。」
「ただ、よく考えて決めたことですので、退職の意思は変わりません。」
このように、お礼を伝えたうえで意思を示すと、角が立ちにくくなります。引き止めへの対応全体は、円満退職のための退職交渉の進め方で解説しています。
転職先との約束にも注意する
すでに転職先の内定を承諾している場合は、転職先への影響も考えましょう。承諾後に辞退すると、転職先に迷惑をかけることになります。
もし残ることを選ぶなら、転職先には早めに連絡することが大切です。辞退の伝え方は、内定辞退の連絡方法と例文で紹介しています。
引き止めと給料アップでよくある質問
給料アップの提示は受けたほうが得ですか
一時的には収入が増えます。しかし、辞めたい理由が残るなら、長い目で見て得とは限りません。
引き止めを断ると気まずくなりますか
退職日まで丁寧に仕事を続ければ、大きく気まずくなることは少ないです。最後まで引き継ぎをしっかり行いましょう。
そもそも退職を伝えるタイミングは?
伝え方やタイミングによって、引き止めの強さが変わることもあります。伝える時間帯の選び方は、退職を伝える時間帯の選び方を参考にしてください。
給料アップの提示を受けたときの確認事項
提示された条件を検討するなら、次の点を確認しておきましょう。
- いつから、いくら上がるのか
- 一時的な手当か、基本給の昇給か
- 役職や仕事内容も変わるのか
特に、一時的な手当として上乗せされる場合は、将来の昇給や賞与に反映されないこともあります。そのため、基本給が上がるのかどうかは大切なポイントです。
さらに、提示された内容は、口頭ではなく書面やメールで残してもらいましょう。このように確認しておけば、残ると決めた後に条件が違うという事態を防げます。
迷ったときは時間をもらう
その場で答えを出せないときは、無理に決める必要はありません。例えば「一度持ち帰って考えさせてください」と伝えましょう。
ただし、転職先への返事の期限がある場合は、長く待たせないことが大切です。そこで、いつまでに答えるかをあわせて伝えると、話がこじれにくくなります。
なお、引き止めを受けた経験は、自分が会社にとって必要な存在だったという証でもあります。そのため、どちらを選んでも、これまでの仕事に自信を持って構いません。
大切なのは、数年後の自分がどちらを選んで良かったと思えるかを考えることです。目先の金額だけでなく、働き方や成長の機会も含めて判断しましょう。
まとめ|引き止めの給料アップは辞めたい理由で判断する
- 給料アップの提示だけで、残ると決めない
- 辞めたい理由が給料以外なら、悩みは残りやすい
- 提示された条件は書面で確認する
- 辞める意思が固いなら、お礼を伝えてはっきり断る

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