実際に退職代行から連絡を受けた人事の本音はどうなのか?
実は、人事は「迷惑だ」「許せない」という感情よりも、退職手続きを滞りなく進めることを優先します。
「退職代行を使ったら会社や人事に恨まれるのではないか」
「退職代行の利用が転職先へバレるのではないか」
このような不安から、限界でも退職代行を利用できない方は少なくありません。
私は人事として、退職代行事業者から実際に連絡を受け、会社側の退職手続きを進めた経験があります。
そこで本記事では、退職代行を使われた人事の本音、直属の上司が受ける印象、転職先へ知られる可能性、利用前に準備すべきことを解説します。
退職代行を使われた人事の本音|最初に考えること
まず人事が行うのは、本人の感情や退職理由を追及することではなく、退職代行から届いた連絡内容と雇用情報の確認です。
- 対象となる従業員の本人情報
- 退職の意思と希望する退職日
- 雇用契約が無期契約か有期契約か
- 年次有給休暇の残日数
- 健康保険証や社員証などの返却物
- 会社から貸与したパソコン・携帯電話・鍵
- 給与、社会保険、離職票などの事務手続き
会社にとって退職は、感情だけで対応できる問題ではありません。給与、社会保険、書類、情報管理などの期限があるため、実務を一つずつ処理する必要があります。
したがって、退職代行を利用したことだけを理由に、人事が長期間怒り続けるというケースは一般化できません。
退職代行を使われた人事より上司が驚く理由
一方で、直属の上司は、人事よりも退職代行からの連絡に強く驚くことがあります。
なぜなら、上司は日常的に本人と接しており、「何も相談されなかった」「突然出社しなくなった」と受け止めやすいためです。
手続きをどう進めるか、会社のルールと法律上の扱いをどう整理するかを考えます。
なぜ相談されなかったのか、職場環境や自分の対応に問題がなかったかを考えます。
ただし、上司がショックを受けることと、従業員が退職代行を利用してはいけないことは別の問題です。
退職代行を使われた人事の本音で多い3つの反応
1.本人はかなり追い詰められていたのではないか
もちろん、利用者全員が同じ事情を抱えているわけではありません。しかし、人事は、本人から会社へ連絡できないほど精神的な負担が大きかった可能性も考えます。
2.直接退職を言い出せない職場だったのかもしれない
日常的に威圧的な対応がある、退職を申し出た人が強く責められる、人手不足で辞めにくい職場では、本人が直接伝えることを避ける場合があります。
3.退職手続きを早く確定させたい
人事は、どの内容を本人へ直接確認すべきか、どの内容を事業者経由で進めるかを整理します。また、運営主体によって対応できる範囲が異なる点にも注意します。
退職代行で会社が確認する手続き
| 確認項目 | 会社側の対応 | 利用者が準備すること |
|---|---|---|
| 退職意思 | 本人の意思と希望日を確認 | 希望日や連絡方法を整理 |
| 貸与物 | パソコン、社員証、鍵などを確認 | 追跡可能な方法で返送 |
| 有給休暇 | 残日数、退職日、就業規則を確認 | 取得希望を正確に伝える |
| 会社データ | 機密情報や顧客情報を確認 | 私物端末へ残さず返却・削除 |
| 退職書類 | 離職票、源泉徴収票などを処理 | 送付先住所を確認 |
退職代行を使うと転職先にバレる?
転職への影響については、退職代行を利用した事実が自動的に次の勤務先へ通知される仕組みはありません。
また、企業が保有する個人データを第三者へ提供する場合、個人情報保護法では原則として本人の同意が必要です。
したがって、前職が転職先へ退職代行の利用を勝手に伝えることは、通常の採用手続きとして想定されるものではありません。
面接で退職代行を使ったことを話す必要はある?
通常の面接で、退職代行の利用有無を自分から詳しく説明する必要はありません。一方で、退職理由を聞かれた場合は、前職への批判だけで終わらせず、次の職場で実現したい働き方を説明しましょう。
退職代行を使われた人事が本当に困るケース
人事が困るのは、退職代行の利用そのものよりも、会社の財産や情報が返却されないケースです。
会社との連絡を自分で続けることが難しい場合は、
退職代行ガーディアンの相談・申込内容を確認できます
。
労働組合が運営しているため、退職意思の伝達だけでなく、
団体交渉が必要なケースにも対応できる点が特徴です。
- 貸与されたパソコンや携帯電話を返却しない
- 社員証、鍵、制服、備品を手元に残したままにする
- 顧客情報や社内データを私物端末へ保存したままにする
- 退職書類の送付先住所が分からない
- さらに、必要な事実確認にも一切応じない
退職代行を利用する前に確認すること
雇用契約の期間を確認する
期間の定めがない雇用契約では、民法627条により、解約の申入れから2週間で雇用が終了するとされています。ただし、有期契約、就業規則、有給休暇の扱いなどによって状況は異なります。
運営主体と対応範囲を確認する
退職意思の伝達だけでよいのか、有給休暇や未払い賃金などについて交渉が必要なのかを整理してください。民間事業者、労働組合、弁護士では、対応できる内容が同じではありません。
返却物と希望事項を整理する
会社の貸与物、自分の私物、退職希望日、有給休暇、書類送付先、希望する連絡方法を事前に整理しましょう。
退職の意思を自分で伝えることが難しく、 有給休暇や退職日の調整も含めて相談したい場合は、 労働組合が運営する退職代行を検討する方法があります。
退職代行ガーディアンは、労働組合が運営する退職代行サービスです。 弁護士へ依頼するほどの法的紛争はないものの、 会社との直接連絡を避けながら退職手続きを進めたい人に向いています。
退職代行ガーディアンの申込内容を確認する※対応範囲や料金、対象条件は変更される場合があります。 最新情報は申込ページでご確認ください。 損害賠償、未払い賃金請求、会社との法的紛争が想定される場合は、 弁護士への相談が適しています。
退職代行と人事の本音に関するよくある質問
退職代行を使うと人事に恨まれますか?
人によって受け止め方は異なります。ただし、人事は退職日、貸与物、社会保険、書類などの実務を優先します。
退職代行を使うと懲戒解雇になりますか?
利用したことだけで直ちに懲戒解雇になるとは限りません。一方で、無断欠勤、貸与物の未返却、情報の持ち出しなど、別の行為が就業規則上の問題になる可能性はあります。
会社から本人へ直接連絡が来ることはありますか?
本人確認、貸与物、重要な事実確認などのため、会社が本人へ連絡を試みる可能性はあります。
引き継ぎをしないと退職できませんか?
引き継ぎが完了しなければ一切退職できないとは限りません。ただし、会社資料や貸与物を返却し、可能な範囲で業務情報を整理しておくとトラブルを減らせます。
まとめ|退職代行を使われた人事の本音は実務優先
まとめると、人事の反応は、利用者が想像するほど感情的なものとは限りません。
- 人事は感情よりも退職手続きを優先する
- 直属の上司は突然の連絡に驚く場合がある
- 退職代行の利用が自動的に転職先へ通知される仕組みはない
- 貸与物や会社データの未返却はトラブルになりやすい
- 運営主体による対応範囲の違いを確認する
したがって、罪悪感だけで無理を続けるのではなく、現在の心身の状態と会社との関係を踏まえて、自分に必要な方法を冷静に選んでください。
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参考情報:厚生労働省「解雇・退職に関する参照条文」、個人情報保護委員会「個人データの第三者提供」
※雇用契約、就業規則、退職理由、事業者の運営主体によって対応は異なります。情報確認日:2026年7月23日。


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