求人票の待遇欄に「退職金なし」と書かれていると、応募してよいか迷いますよね。長く働くつもりの人ほど、気になるポイントでしょう。
退職金なしの求人でも、それだけで避ける必要はありません。例えば退職金の代わりに給与や別の制度で補っている会社もあります。そのため、年収と制度をあわせて比べることが大切です。
退職金なしの求人は珍しくない
退職金制度は、法律で必ず設けるよう定められたものではありません。つまり、会社がそれぞれの判断で設ける制度です。
特に、設立から年数が浅い会社や小規模な会社では、退職金がないことも多くあります。外資系企業でも、退職金の代わりに給与を高く設定する例が見られます。
退職金がない会社にある主な理由
- 毎月の給与や賞与に上乗せしている
- 企業型の確定拠出年金など別の制度がある
- 転職が多い業界で、退職金の仕組みが合わない
- 会社の規模が小さく、制度を整えていない
このように、理由によって、求人の見え方は大きく変わります。そのため、退職金の代わりに何があるかを確認しましょう。
退職金なしの求人を比べる3つの視点
1. 年収の差で比べる
退職金のある会社と比べて、年収がどのくらい違うかを見ます。年収が高ければ、その差を自分で積み立てることもできます。
例えば年収が30万円高く、10年働くとします。その場合、単純計算でも300万円の差になります。
2. 代わりの制度で比べる
確定拠出年金や財形貯蓄などの制度がある会社もあります。会社がいくら負担してくれるのかを確認しましょう。
3. 働く予定の年数で比べる
退職金は、長く勤めるほど増えるのが一般的です。ただし、勤続3年未満では支給されない会社もあります。つまり、数年で転職する可能性があるなら、退職金の影響は小さくなります。
求人票の書き方で注意したい点
| 求人票の表記 | 確認したいこと |
|---|---|
| 退職金制度あり | 支給の条件と勤続年数 |
| 退職金なし | 代わりの制度の有無 |
| 確定拠出年金あり | 会社の掛金の額 |
| 記載なし | 面接や内定時に確認 |
「退職金制度あり」でも、条件によっては受け取れないことがあります。そのため、制度の有無だけで判断しないようにしましょう。
面接で退職金について聞くときは
退職金を聞くこと自体は、失礼ではありません。ただし、一次面接で最初に聞くと、条件ばかり気にしている印象を与えることもあります。
そこで、条件面の質問は、面接の終盤か内定後の面談で聞くのが無難です。また、年俸制の会社では、年俸に含まれるものも確認しましょう。年俸制の見方は、求人の年俸制の仕組みと確認点で解説しています。
求人票の給与欄の読み方全般は、求人票の年収表記で見落としやすいポイントが参考になります。
退職金の代わりに自分でできる備え
退職金がない会社で働くなら、自分で将来の資金を準備する方法を考えておきましょう。
iDeCo(個人型確定拠出年金)
自分で掛金を出して、老後の資金を積み立てる制度です。さらに、掛金が所得控除の対象になるなどの税制上の優遇があります。
つみたて投資枠などの積立
少額から始められる積立投資もあります。例えば、毎月決まった額を積み立てると、無理なく続けやすくなります。
給与の一部を先に貯める
給与が入ったら、決まった額を先に別の口座へ移す方法もあります。つまり、退職金がない分を、自分の貯蓄で補う考え方です。
制度の内容や上限額は変わることがあります。そのため、利用する前に、公的機関や金融機関の最新の情報を確認してください。
退職金なしの求人でよくある質問
退職金がない会社はブラック企業ですか
それだけで、ブラック企業とは言えません。給与や休日、残業時間など、ほかの条件とあわせて判断しましょう。
入社後に退職金制度ができることはありますか
会社の成長に合わせて、制度を新しく作る例もあります。ただし、入社時に約束されていない制度を当てにするのは避けましょう。
退職金の有無は面接で聞いても大丈夫ですか
聞くこと自体は問題ありません。待遇の確認として、内定後の面談で聞くと自然です。
退職金の有無で迷ったときの考え方
退職金の有無で迷ったら、自分が何年くらい働くつもりかを考えてみましょう。たとえば、10年以上働くつもりなら、退職金の影響は大きくなります。
一方で、数年で次の転職を考えているなら、目の前の年収や経験のほうが大切かもしれません。
迷ったときは、条件を一覧にして比べると判断しやすくなります。年収・休日・退職金・仕事内容を並べ、何を優先するかを決めましょう。
退職金だけで会社を選ぶのではなく、働き方全体で納得できるかを基準にしてください。
なお、退職金の代わりに「退職一時金」や「前払い退職金」という言葉が使われることもあります。とはいえ、名前が違っても、受け取れる時期や条件が大切な点は同じです。求人票で見慣れない言葉を見つけたら、意味を確認してから比べましょう。なお、最終的な条件は、内定時の書面で確かめてください。
まとめ|退職金なしの求人は年収と制度で判断する
- 退職金は法律上の義務ではなく、ない会社も多い
- 代わりに給与や別の制度で補っていることがある
- 年収の差と働く予定の年数で比べる
- 正式な条件は就業規則や労働条件通知書で確認する

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