SESから自社開発へ転職したいものの、現在の経験で応募できるのか不安ではありませんか。
「客先常駐から働き方を変えたい」
「運用保守が中心で、開発経験に自信がない」
「自社開発へ行くにはポートフォリオが必須なのか知りたい」
こうした悩みがある場合、最初から「経験が足りない」と判断する必要はありません。
まず、これまで担当した工程と技術を正確に棚卸しします。
そのうえで、自社開発求人が求める経験との差を確認してください。
また、職務経歴書だけでなく、スキルシートや面接準備も重要です。
この記事では元人事の視点から、SESから自社開発へ転職するための進め方を7ステップで解説します。
さらに、無料Excelテンプレート、求人チェックリスト、職務経歴書、ポートフォリオの考え方までまとめました。
- SESから自社開発へ転職する方法|先に結論を確認
- SESから自社開発へ転職する前に仕事内容を整理する
- SESから自社開発へ転職|無料Excelで経験を棚卸しする
- 【7ステップ】SESから自社開発へ転職する進め方
- 運用保守の経験を自社開発向けに変換する3つの視点
- SESから自社開発へ転職する職務経歴書の作り方
- ポートフォリオは必要?作る前に目的を決める
- SESから自社開発へ転職|求人チェックリスト8項目
- SESから自社開発へ転職する面接|転職理由の伝え方
- 自社開発だけに絞らずIT求人を比較する
- SESから自社開発へ転職する前の最終チェックリスト
- SESから自社開発へ転職する人のよくある質問
- まとめ|SESから自社開発へ転職するなら経験整理から始める
- SES・ITエンジニアの実務ガイド
SESから自社開発へ転職する方法|先に結論を確認
SES経験があるからといって、自社開発への転職ができないわけではありません。
まず、運用保守、開発、インフラなどの実務範囲を整理します。
次に、自社開発で担当したい仕事を具体化してください。
さらに、不足する経験があれば学習やポートフォリオで補う方法を考えます。
つまり、「SESを辞める」ことではなく、次の職場で担当したい仕事から逆算することが重要です。
ただし、「自社開発」という求人名だけで応募先を決めると、新しいミスマッチが起こる可能性があります。
実際に確認したいのは、開発対象、担当工程、内製範囲、技術環境、チーム体制です。
以下では、現在の経験を無料Excelで整理したうえで、求人選びから面接まで順番に進めます。
案件、担当工程、技術、実績を無料テンプレートで整理できます。
棚卸しから求人比較、応募書類、面接まで順番に確認できます。
自社開発求人で確認したい仕事内容と働き方を整理できます。
SESから自社開発へ転職する前に仕事内容を整理する
最初に、「自社開発へ行けばすべて解決する」と考えないことが大切です。
企業によって、開発するサービスや担当工程は異なります。
自社サービスを継続して開発する企業もある
たとえば、自社でWebサービスや業務システムを企画・開発している企業があります。
その場合、機能追加や改善を継続して担当する可能性があります。
また、企画、設計、実装、運用まで幅広く関わる求人もあるでしょう。
「自社開発」という言葉だけでは担当業務は分からない
一方、求人名だけを見ても、自分がどこまで開発するのかは判断できません。
実装中心のポジションもあれば、保守や問い合わせ対応を含む求人もあります。
そこで、職種名より入社後の担当業務を確認してください。
「自社開発=必ず上流工程」「自社開発=客先対応がない」と決めつけないようにします。
応募前には、開発対象、配属部署、担当工程、勤務場所まで確認しましょう。
Webサービス開発の仕事内容を公的情報でも確認する
なお、自社開発を検討するときは、求人情報だけで仕事内容を判断しない方法もあります。
厚生労働省のjob tagでは、Webサービス開発に関わる仕事内容や必要な知識を確認できます。
そのため、SESから自社開発へ転職した後に担当したい工程を整理する参考にもなります。
SESから自社開発へ転職|無料Excelで経験を棚卸しする
SESから自社開発へ転職する場合、最初に現在の実務経験を見える形へ整理します。
そこで活用できるのが、SESスキルシートです。
案件・工程・技術を一度すべて書き出す
まず、過去の案件を時系列で並べます。
続いて、担当工程、使用技術、役割を整理してください。
さらに、改善や工夫をした経験があれば追加します。
この作業を行うと、「経験がない」のではなく「言語化できていなかった部分」が見つかる場合があります。
SESスキルシート Excelテンプレート
基本情報、保有スキル、業務経歴に加え、Java開発エンジニアの完成記入例を収録しています。
※Excel形式(.xlsx)です。所属会社や提出先から指定書式がある場合は、そのフォーマットを優先してください。
詳しい書き方は専用ページで確認する
Excelを埋める際は、工程や技術を実際より広く見せないことも重要です。
また、顧客名や非公開情報の扱いにも注意してください。
各欄の書き方や開発・インフラ・運用保守の完成例はこちらです。
【7ステップ】SESから自社開発へ転職する進め方
SESから自社開発へ転職するときは、応募数を増やす前に準備の順番を決めておきます。
次の7ステップで整理すると、自分に不足している項目を見つけやすくなります。
-
担当したい仕事を決める
バックエンド、フロントエンド、インフラなど、次に担当したい領域を整理します。 -
現在の実務経験を棚卸しする
無料Excelを使い、案件、工程、技術、役割を一覧にします。 -
応募求人との経験差を確認する
必須要件と歓迎要件を分け、現在の経験で応募できる範囲を見ます。 -
職務経歴書を転職用に作り直す
案件履歴だけでなく、担当業務、工夫、改善経験まで具体化します。 -
必要ならポートフォリオを作成する
実務で示しにくい技術を補う目的で制作物を用意します。 -
求人の仕事内容をチェックする
職種名だけでなく、開発対象、工程、内製範囲、チーム体制を確認します。 -
転職理由と面接回答を準備する
現職への不満ではなく、次に担当したい仕事を軸に説明します。
ステップを飛ばして大量応募しない
特に、経験整理をせず求人へ応募すると、書類ごとにアピール内容がぶれやすくなります。
そのため、スキルシートと職務経歴書を先に整えてください。
その後で求人を比較すると、応募先との接点も見つけやすくなります。
不足スキルはデジタルスキル標準でも確認する
また、求人票だけでなく、公的なスキル標準を参考にする方法もあります。
経済産業省の「デジタルスキル標準」では、デジタル人材に求められる役割やスキルが整理されています。
したがって、SESから自社開発へ転職する準備で、今後伸ばしたい知識やスキルを考える参考にもなります。
運用保守の経験を自社開発向けに変換する3つの視点
運用保守を担当している人は、「開発経験が少ない」という点だけを見ないようにします。
実務の中に、次の仕事へつながる経験がないか確認してください。
1.障害対応から問題解決の流れを整理する
障害対応では、単に復旧作業をしただけではない場合があります。
たとえば、ログ確認、原因の切り分け、影響範囲の確認を行っているかもしれません。
さらに、開発担当へ必要情報を整理して連携した経験も材料になります。
システムの運用保守を担当しました。
障害発生時にログと影響範囲を確認し、一次切り分け後に開発担当へ調査情報を整理して連携しました。
2.手順改善や自動化の経験を探す
また、繰り返し作業を改善した経験があれば整理します。
ShellやPythonを使った簡単な自動化も考えられるでしょう。
技術を使っていなくても、チェックリストや手順書を改善した経験は材料になります。
3.利用者や他チームとの連携も確認する
開発では、実装だけで仕事が完結するとは限りません。
そのため、問い合わせ対応や仕様確認の経験も振り返ります。
ただし、直接担当していない顧客折衝を自分の経験として書かないことが重要です。
SESから自社開発へ転職する職務経歴書の作り方
スキルシートで経歴を整理したら、次は転職用の職務経歴書へ変換します。
SESから自社開発へ転職する職務経歴書では、案件一覧だけでなく応募企業で再現できる経験まで伝えることが重要です。
担当業務・行動・結果まで整理する
担当:業務システムの運用保守
業務:ログ調査、障害一次対応、問い合わせ対応、手順書更新
工夫:障害連携時の確認項目を統一し、必要情報を同じ順序で共有できる形へ整理
成果を数値化できる場合は、確認できる数字だけを使います。
一方、正確な数値が分からなければ、行動の変化を具体的に書けば問題ありません。
開発職へ応募する書類は専用記事で作る
運用保守から開発職を目指す場合は、開発求人へつながる経験を前へ出します。
また、学習中の技術と実務経験を混同しないようにしましょう。
開発職向けの職務経歴書を作る場合は、こちらの記載例を使えます。
客先常駐経験全体の整理はこちら
職務経歴書の基本構成から確認したい人は、SE向けの記事も利用できます。
ポートフォリオは必要?作る前に目的を決める
実務経験が不足している場合、ポートフォリオが補足材料になることがあります。
ただし、すべての経験者に必須とは限りません。
実務で示せない技術を補う目的で使う
たとえば、運用保守が中心でも、今後Web開発へ進みたいケースがあります。
その場合は、学習した技術を使ったアプリケーションを作る方法があります。
重要なのは、見栄えだけでなく「なぜ作ったか」を説明できることです。
GitHubにはコードだけでなく説明も用意する
- 制作物の目的
- 使用した技術
- 主要な機能
- 設計で考えたこと
- 工夫したポイント
- 改善したい課題
- README
また、公開できる状態なら動作確認方法も案内します。
一方、他人のコードをそのまま使ったものを自分の成果として見せないようにしてください。
ポートフォリオだけで実務経験を置き換えない
自己学習と業務経験には違いがあります。
そこで、応募書類では「個人開発」「学習」と明示しましょう。
そのうえで、実務経験と合わせて自分の成長過程を説明します。
SESから自社開発へ転職|求人チェックリスト8項目
SESから自社開発へ転職するときは、「自社開発」という言葉だけで応募先を判断しないようにします。
そこで、次の8項目を求人票と面接で確認してください。
| 確認項目 | 見るポイント |
|---|---|
| 開発対象 | どの製品・サービスを開発するのか |
| 担当工程 | 設計・実装・テスト・運用のどこを担当するか |
| 内製範囲 | 自社内でどこまで開発しているか |
| 技術環境 | 言語・FW・DB・クラウドなど |
| チーム体制 | 人数・役割・レビュー体制 |
| 入社後の業務 | 最初に任される可能性が高い仕事 |
| 働き方 | 勤務地・リモート・夜間対応など |
| 将来の役割 | 設計・PM・技術リードなどへ広げられるか |
使用技術だけで求人を決めない
最新技術が書かれていても、自分が実際に担当するとは限りません。
そこで、技術名と担当業務をセットで確認します。
さらに、入社後の教育やレビュー体制も質問すると判断しやすくなります。
自社開発以外の選択肢とも比較する
上流工程へ進みたい場合は、SIerが合う可能性もあります。
一方、自社のIT環境へ継続して関わりたいなら社内SEも候補です。
つまり、会社区分より今後担当したい仕事を優先してください。
SESから自社開発へ転職する面接|転職理由の伝え方
客先常駐を離れたいことが転職のきっかけでも構いません。
ただし、SESから自社開発へ転職する面接では、次に実現したい仕事まで説明する必要があります。
現職への不満をキャリア希望へ変換する
客先常駐と運用保守から抜けたいので、自社開発へ転職したいです。
運用保守で障害調査と改善を経験したため、今後は実装や機能改善まで継続して担当できる環境で開発経験を広げたいと考えています。
面接回答は事前に具体化する
また、「なぜ自社開発なのか」への回答も準備してください。
その際は、応募企業の製品や仕事内容と自分の経験を結び付けます。
転職理由を前向きに整理するときは、こちらの面接例文も使えます。
質問対策と逆質問も準備する
技術経験だけでなく、担当工程や顧客対応について聞かれる場合もあります。
そこで、実際の経験を短く説明できるようにしておきましょう。
自社開発だけに絞らずIT求人を比較する
転職先を自社開発だけに限定すると、自分に合う求人を見落とす場合があります。
まず、仕事内容を基準に比較してみましょう。
TechGoで経験者向け求人を確認する
開発、インフラ、運用保守などの実務経験があり、自社開発、SIer、社内SEを含めて次のキャリアを比較したい場合は、ITエンジニア向け転職支援を利用する方法もあります。
※求人紹介、選考通過、年収アップ、自社開発への転職を保証するものではありません。紹介可能な求人や支援内容は経験、希望条件、採用状況などによって異なります。
IT・Web系求人を広く比較する選択肢もある
また、開発職を中心にIT・Web系の求人を幅広く見たい人もいるでしょう。
その場合は、担当工程と開発対象を確認しながら比較してください。
※紹介可能な求人や支援内容は、経験、希望職種、勤務地、採用状況などによって異なります。
SESから自社開発へ転職する前の最終チェックリスト
SESから自社開発へ転職する前には、現在の経験と応募先の仕事内容を両方確認してください。
現在の経験を確認する
- 過去案件を時系列で整理した
- 担当工程を実際の経験範囲で書いた
- 使用技術と用途を整理した
- 改善・工夫した経験を確認した
- 学習と実務経験を区別した
- 職務経歴書との内容を一致させた
応募先の仕事内容を確認する
- 自社で開発する対象を確認した
- 入社後の担当工程を確認した
- 内製範囲を確認した
- 技術環境だけで求人を選んでいない
- チーム体制とレビュー方法を確認した
- 将来担当できる役割も確認した
元人事の視点
SES経験そのものを否定する必要はありません。
重要なのは、現在持っている経験と、次に担当したい仕事の間にある差を把握することです。
その差が分かれば、応募書類、学習、求人選びで何を優先すべきか決めやすくなります。
SESから自社開発へ転職する人のよくある質問
Q1.運用保守しか経験がなくてもSESから自社開発へ転職できますか?
求人の要件と現在の経験によって異なります。まず、障害対応、調査、改善、スクリプト作成などを整理してください。そのうえで、開発経験が不足している場合は学習や個人開発で補える部分を確認します。
Q2.ポートフォリオは必ず必要ですか?
すべての求人で必須とは限りません。実務で十分な開発経験を示せる場合もあります。一方、実装経験が少ない場合は、学習内容を具体的に示す補足材料として役立つことがあります。
Q3.SESスキルシートは転職活動でも使えますか?
経歴の棚卸しに活用できます。ただし、転職応募では職務経歴書を別に求められることがあります。まずスキルシートで案件と技術を整理し、その内容を職務経歴書へ変換すると作りやすくなります。
Q4.自社開発なら年収は上がりますか?
必ず上がるとは限りません。給与は経験、担当業務、企業の制度、採用ポジションなどで異なります。そのため、仕事内容とあわせて基本給、賞与、固定残業代なども確認してください。
Q5.自社開発なら客先常駐はありませんか?
職種名や求人名だけでは判断できません。取引先対応や別拠点での業務が発生する可能性もあるため、勤務場所と業務内容を求人ごとに確認してください。
Q6.開発経験が浅い場合、何から始めればよいですか?
最初に現在の経験を棚卸ししてください。次に応募したい求人の必須要件と比較します。そこで不足している技術が分かれば、学習や個人開発の優先順位を決めやすくなります。
Q7.転職理由で「客先常駐を辞めたい」と言ってもよいですか?
きっかけとしては構いません。ただし、それだけで終わらせず、次に担当したい工程や開発対象まで説明してください。現職への不満より、今後のキャリアを中心にすると意図が伝わりやすくなります。
まとめ|SESから自社開発へ転職するなら経験整理から始める
SESから自社開発へ転職したい場合、最初に求人へ大量応募する必要はありません。
まず、現在の経験を案件単位で整理してください。
次に、担当したい仕事と求人の必須要件を比較します。
さらに、職務経歴書、必要に応じたポートフォリオ、面接回答を準備しましょう。
転職準備の順番をもう一度確認する
- 担当したい開発領域を決める
- 無料Excelで現在の経験を棚卸しする
- 求人要件との不足を確認する
- 職務経歴書を転職用に作る
- 必要ならポートフォリオを用意する
- 求人チェックリストで仕事内容を確認する
- 転職理由と面接回答を準備する
つまり、「SESから抜けること」自体をゴールにしないことが大切です。
そのうえで、自分が次に積みたい経験を基準に、自社開発、SIer、社内SEなどを比較してください。
無料Excelで最初の棚卸しを始める
SES・ITエンジニアの実務ガイド
書類・面接を準備する
次のキャリアを比較する
現在の経験で選べるIT求人も確認する
スキルシートを作成すると、自分が持っている工程と技術が見えやすくなります。
その次は、実際にどの求人へ応募できるのかを比較する段階です。
ただし、現在の会社をすぐ辞める必要はありません。
まず、自社開発、SIer、社内SEなどを含めて選択肢を確認すると判断材料になります。
※求人紹介、選考通過、年収アップ、自社開発への転職を保証するものではありません。紹介可能な求人や支援内容は経験、希望条件、採用状況などによって異なります。
※本記事はSES・客先常駐・運用保守などの経験から自社開発を検討するITエンジニア向けの一般的な情報です。採用基準、担当工程、技術環境、勤務条件は企業や求人によって異なります。そのため、応募時は実際の求人票と選考時の説明をご確認ください。また、経験していない工程、技術、成果を応募書類や面接で追加しないようにしてください。


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